だい

沈黙のだいのネタバレレビュー・内容・結末

沈黙(1962年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

「沈黙」で検索したら、
セガールばっか出てきてなかなか見つけられない現象。



ベルイマンの過去作にないレベルで映像表現がデヴィット・リンチすぎて、
リンチ絶対にベルイマンの影響受けてる説。
そう言えば陰鬱な空気感を撮る感じも似てるな。


なお内容はいつものベルイマン。
神への信仰を失った人たちを皮肉めいて描いたやつ。

特に今回はわかりやすくて、
大罪の1つとされる肉欲に狂った妹と、
それに対し、
これまた大罪の1つとされる嫉妬に苛まれる姉の相剋。


未知なるがゆえに、
まだ科人でない息子(甥)の存在が希望として提示されること。

言葉の通じない異国の地で、
身体で繋がることと、心が通じ合うこと。

戦車が走る戒厳令の街で、
外出できず閉じ込められること。

多分に宗教問答的であり、マニエリスム的であり、
「信仰」はノンバーバルなものの中にあるという主張。


信仰は言葉じゃないよ!
ってのが、
姉の職業が翻訳家なのにも表されているよね。


でもね、
だから最後の手紙の言葉は通じないのだ。
子供に、希望に、
何かを託すのは、言葉じゃなくて振る舞いなのだよ。
だい

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