「光だという光」
不幸の幕の内弁当みたいな映画。
私は、鑑賞後すぐ『私の頭の中の消しゴム』を想起しました。
というのは構成が似ていたからです。
健忘症だから出会えて、認知者だからずっと一緒にいる(そう予感させる終わり方)。
本作では、縁起が悪いから出会えて、不幸だからずっと一緒にいる(脚本上互いに好きだけじゃ一緒にいる理由にはならない)。
ソクチュンは自称縁起が悪いウナと出会うことで、農場の豚や牛、愛情表現が一番多かった声までもを失った(あわや母親の葬式かと思わせる演出まである)。
しかし、その互いの不幸が物語の原動力となって最後は二人を結びつけます。
ただし、私には少し食傷気味だったです。
他にも少し不満な点があります。
ウナのエイズ発覚についてです。
病院の検査期間がおそらく長いのと、医師が本人にちゃんと伝えないこと、ソクチュンがすぐ伝えないことなどは、物語の看過できない瑕疵です。
不幸不幸のオンパレードでも、泣けたら感動物語になるならそれはそれで良いんですかね?!