メカ尾崎ジャンボ

伝説巨神イデオン 接触篇のメカ尾崎ジャンボのレビュー・感想・評価

伝説巨神イデオン 接触篇(1982年製作の映画)
3.0
イデオン!僕が生まれる数年先に産み落とされた作品で今はもう半端なレンタル店では取り扱いがなくなった、しかし富野監督のかなり濃い部分が詰まっている作品。まさに「伝説」の名にふさわしい。(実際、配信サービス結構探しました)

まず思ったのが物語のつなぎが自然だということ。TVアニメシリーズが再編集しただけでこんなにもスムーズに映画になるものかと。
ドラマの下手くそな総集編とはわけが違う格が違う。当たり前だけど既存ファンへ向けた単なる名シーン集にしてない。しっかり映画になってて富野監督の監督たる所以をまざまざと見せつけられた感がある。

今見ると一部声優の演技だとか、デフォルメが行き過ぎた表現だとか、子供向けを意識した表現だとか……色々と見づらい部分も目立つが、そんな瑣末事を宇宙のはるか彼方に吹き飛ばす魅力があるから見れてしまうし、見始めると引き込まれてしまう。富野マジックなのか。

接触編、発動篇とぶっ続けで見ると、これまた色んな意味で伝説的な美術展となった富野由悠季の世界展を見たときのあの感覚に浸れます!
富野由悠季の世界展を見ていてイデオンを見ていない人はぜひ見るべき!逆も然りだが残念ながら富野由悠季の世界展は追加公演含めてすべて終わっている。
しかし同展覧会の図録ならまだまだ書店で手に入るぞ!416頁フルカラーで富野の世界に浸れます!複数の学芸員がアカデミックな視点から解説を加え、御大の撮り下ろしインタビューまでついていてこれがなんとお値段4,400円!う~んお得!

そんなこんなで楽しめた。でもこの映画、やっぱり発動篇あっての映画だよなあ。発動篇が本編というか、ラストが本編というか。発動篇があると知らないで見る人はいないだろうから単体での評価はしにくいけど、敢えて評価するならこんな感じかな。