円柱野郎

伝説巨神イデオン 接触篇の円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

伝説巨神イデオン 接触篇(1982年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

1980年から81年にかけて放送されたTVアニメ「伝説巨人イデオン」の劇場版。
TVアニメ版の中盤までを纏めた総集編。

TVシリーズの中でも印象深いエピソードを纏めた構成になっている。
ソロ星でのファースト・コンタクト、シェリルの離脱と帰還、モエラの戦死…など。
不幸なタイミングでの出会いから、逃走と追撃が泥沼になる連鎖の中で繰り広げられる相互理解の可能性のドラマ。
ただの子供アニメの皮をまといながらも、人間ドラマとしての重厚さは見応えがあるのだけども、さすがにTVの30話近くを1時間半に纏めるとなると、かなりの力技である。
それでも、繋ぎの部分は新作カットや台詞でつないで、凄まじくテンポは速いものの違和感なく展開している印象。

色んなキャラがTV版とは違うタイミングで死んでいく(特にマヤヤは唐突で驚いた)けど、話のカットによって、いつの間にかフェードアウトしがちな部分をフォローしているのは好感が持てるかな。
作品としては、同時上映の「発動篇」に対する前振りというか復習みたいなものだから、ある程度ダイジェストでも良いのかもしれないのに、きちんと1つの流れとして再構成しているのは良いと思う。

欲を言えば相互不理解の不幸が良く出た白旗のエピソード何かも入れてほしかったけれど、時間の制約もあるから仕方がない。
円柱野郎

円柱野郎