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殺しのテクニックのプリンスのレビュー・感想・評価

殺しのテクニック(1966年製作の映画)
3.7
男なら一度は憧れる職業ってありますでしょ。刑事、私立探偵、宇宙飛行士、僧侶。そして、いつの時代も必ず上位に食い込んでくるのが殺し屋・スナイパー。
あ、忘れられない程度にレビューしております。プリンスです。
今回レビューするのは、そんなスナイパーの渋い映画でございます。邦題もなかなかイカす。
殺しのテクニック!
ある組織の凄腕ベテランスナイパーの哀愁漂うストーリーであります。
同業者にはエースのジョー、コルトのケン、ゴルゴのデュークなんておりますが、今回はロバート・ウェッバー演じるダンディのクリント。誰だか良く存じ上げないのでありますが、とにかく渋いジジイ!何しろ昔の俳優さんでありますから、ドーランにアイライン、MG5でバッチリ決めたダンディでございます。一見、旅役者の様にも見えなくはありませんが、違います。スナイパー+ダンディであります。狙った獲物は逃さない仕様となっております。
ビルデングの屋上でガシャコンガシャコンと、デカイ音を立てながら荒っぽくライフルを組み立てて、新聞紙を投げて風向きチェック。ビニールシートに寝そべって、スッと左眼にはアイパッチ!!アイパッチ要る?!要るんです!スナイパー+ダンディ+アイパッチ!!ターゲット確認、バスンと3発!このジジイ、持ってます!
現役引退のつもりが、ある事件をきっかけに組織からの依頼をもう一度だけ受ける事に。舞台はニューヨークからパリへ。しかも冒頭から、全員流暢なイタリヤ語!何がなんだかわかりませんが、組織の若手、出ましたフランコ・ネロを連れて殺しのテクニックを披露する訳であります。頼りにしていた情報屋もあっけなく殺されておる事で、仕方なく情報屋の女(シャブ中美女)から薬を餌に情報を集める。まるで刑事か探偵の様な、推理やトンチを散りばめてターゲットを追い詰めるクリント!ちなみに、ダンディでありますから、情報屋の女もイチコロでスナイプでございます。夜のテクニックも相当な凄腕だとか。
後半、耐え難い裏切りと陰謀が待っているとパッケージに書いてありますが、、ダンディ・クリント、明らかに騙されておるのが見え見え過ぎて辛かった訳であります。昔の映画ですから、細かい事は多目にみて下さい。そして組織の若手、フランコ・ネロの生き方をシミジミと諌めるバナナ世代ダンディになんだか泣ける訳であります。若者のみなさん、人生の先輩の言う事は参考にしましょうね。
派手さはないものの、全編に流れるズージャーやナイスなカメラワーク。狙撃のシーン、植木に銃を仕込むシーン等、色んなアイディアが後の色々な映画の元ネタになってたりして、なかなかグーであります。
まだまだ若いモンには負けないとゆう、ニヒルにキメたいジジイ共にオススメでございます。
因みに調べましたところ、このダンディ。私より歳下でありました。ご報告までに。養命酒を飲んで寝るとします。
それではまた!
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