加藤泰は後期作品を数本観ているだけで、この前『骨までしゃぶる』があまりにも良かったので、サブスクで代表作を観始めました。
明治末期。車屋の辰五郎が大阪で一旗あげようとやってくる。ある時、芸妓の喜美…
心地良いリズムを礎にした編集とローアングルや引きのショットを効果的に映し出す撮影は加藤泰の技量の見せ所であり、強引な物語展開が逆に主人公・辰五郎と喜美奴の気っ風の良さに通底していく。また西川組の親分…
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車、人が吹っ飛ぶ、ダイナマイト、これもう「マッドマックス」なんだよね。
時代背景とかが微妙で、なにを描きたいのかわからない部分はあるけど、とにかく撮り方や登場人物の動きが面白くて観入る。構図やカメラ…
東京から大阪にやってきた人力車の車夫でやくざな辰の活躍を描く。明治の大阪の雰囲気がよく出てました、知らないんだけ ど(笑)ローアングル、長回しは健在で人力車を下からとるシーンとか桜町弘子のアップのバ…
>>続きを読む桜町弘子に掛かる後光。3度行われる結婚式、橋での対峙、目線が画面の外に弾かれ、そのまま内田良平を映す。大木実は初登場から瓶を叩き割り、内田良平の額を叩き割る。足元の動きのみで乱闘を示す特有の画面も健…
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シネスコのクローズアップでできる左右の余白が生む余韻ってあるよねと思った。顔の映画でもある。前景後景の構図は言わずもがなだけど、さすがだ・・
これスタンダードで撮ったらどうなるんだろう。
キャラクタ…
画面構成がどうのこうの今更言わなくても凄いに決まってんですよ(鈴木則文言うところの「馬鹿の一つ覚え」)
カットが変わる度に1発カマしてくる
凄い!カッコいい!
それにしてもこの主人公は完全な狂人…
シネスコって裏を返せば縦の狭さを強調する画角だけれど、狭さを受け入れ身体の一部をクローズアップさせてからダイナミックに人物を動かすのが加藤泰の聡明さよなあ。
告白シーンを広角で見せつつ画面手前の桜町…