4月25日は名優アル・パチーノの78歳のお誕生日！
おめでとうございます！

『哀しみの街かど』は彼の記念すべき初主演作であり、
本作で魅せた名演技は界隈からも高く評価され、翌年には傑作『ゴッドファーザー』のマイケル役に抜擢されることとなります。

またアル・パチーノの恋人役を演じたキティ・ウィンも見事カンヌ国際映画祭で最優秀女優賞を受賞。

原題は『The Panic In Needle Park』ですが、通称ニードルパーク(注射針公園)とはNYのヘロイン常習者が屯していた場所であり、
取り締まり強化でヘロインの流通が突如止まり、そこに集っていたジャンキーたちは危機的状況に…！

そんな渦中、あるカップルがヘロイン中毒の深みに堕ちていく様子を本作は生々しいドキュメンタリータッチで描いています。

本作の公開は71年7月ですが、
当時アメリカ国内の薬物常習者は56万人まで膨れ上がって社会問題となっており、
遂にニクソン大統領は71年6月に大々的な薬物政策を宣言。

ここで描かれるヘロインの枯渇状態はまさしくそんな当時のリアルタイムな世相と合致しているわけですが、
本を正せばヘロインの国内蔓延とはベトナム戦争を機にアメリカが国家ぐるみで国外斡旋していたことが原因。
その皺寄せは今や若者を蝕み、アメリカ社会を堕落させる深刻な問題となっていたのです。

ヘロイン入手のために次第にあらゆる犯罪に手を染め、
出口の見えない生活を送っていくジャンキーカップルの姿はアメリカン・ニューシネマの権化。

本作の数ヵ月後に公開された実話ベースのアメリカン・ニューシネマ『フレンチ・コネクション』は麻薬取締官が主人公ですが、
ここでも酷似した熱血捜査官が登場。

また本作でジャンキーを演じたアル・パチーノは、その後『セルピコ』で取り締まる側を演じることにもなります。

来年はパチーノら夢の共演を実現させたスコセッシ最新作『The Irishman』がいよいよ公開されるということで、ワクワクが止まりません！

初主演（映画出演2作目）にしてこの存在感！！！アルパチーノ！！！

〈The panic in needle park〉
ヘロイン常用者達がﾆｰﾄﾞﾙﾊﾟｰｸと呼ぶNYｳｴｽﾄｻｲﾄﾞ72番街のｼｬｰﾏﾝｽｸｴｱ…

麻薬の売人でジャンキーのボビー（アルパチーノ）と画家志望だったはずのヘレン。ヘレンの中絶（相手は他の男）を機に親しくなっていくのだけれど、薬物中毒のボビーと一緒に過ごしているうちに、ヘレンも薬物に手を染めてしまう｡･ﾟ･(ﾉД`)･ﾟ･｡
その事に気付いた時のボビーの表情…｡ﾟ(｡pдq｡)ﾟ｡胸が張り裂けた！！
だけどやめさせる事も出来ず、とことんおちてゆく2人。。

派手な演出もBGMもない故に、非常にリアル。こういうカップルいるんだろうなぁ…(´;ェ;`)
主演2人のジャンキー演技が凄まじい！！恐ろしい！！薬物、絶対に駄目です( o̴̶̷᷄⌓o̴̶̷̥᷅ )清原さんこれ観て（ ; ; ）
「ﾄﾚｲﾝｽﾎﾟﾃｨﾝｸﾞ」「ﾊﾞｽｹｯﾄﾎﾞｰﾙﾀﾞｲｱﾘｰｽﾞ」「ﾚｸｲｴﾑﾌｫｰ〜」「ｼｬﾝｸﾞﾘﾗ」等等ジャンキー映画は多数あり、認知度高いものが多いですが、こちら見逃されるにはもったいない！！
ラストは観た人それぞれの捉え方次第…私には一筋の光も見えませんでした(｡•́__ก̀｡)
そして追い打ちかけるかのように無音のエンドロール…

• #ロッキー

“GOD HELP BOBBY AND HELEN”

ＮＹ、West Side、Sherman Square
明日なき２人に哀しい笑みを浮かべ
女の頰に口づけする男

学生時代 長いこと そんなポスターを部屋に貼って 眺めてたっけな
シャッツバーグ監督がジャケ写を撮った ディランの名盤を聴きながら…

たぶんアル・パチーノの初主演作だったと思うけど ただただ身勝手で自暴自棄で 孤独で何も持たない若者を どうしてこんなにもキラキラと演じられたのか
今以て その輝きは色褪せないなぁ
そしてキティ・ウィンの 不安や憎しみや痛みを全て包括した 美しくも儚い薄笑い
麻薬による恍惚と 守るべきものを失ってゆく薄幸が 幻覚の中で溶け合い
堕ちてゆく先が 眩い霧か深い闇か
そんな思考さえ麻痺してゆく無垢な虚無感は
あの時代 ニューヨークのあの場所 あの記憶を
色濃く フィルムに焼きつけてる気がする

♬ I didn't mean to make you so sad
You just happened to be there,
that's all
But, sooner or later,
one of us must know