このレビューはネタバレを含みます
「パンの値段が上がると音楽の値段も上がる」というセリフひとつで、70年前のメキシコが凄まじく自分ごとのように迫ってきた感じがした。
悪夢のシーンが、自分が実際に見ている悪夢にすごく近くて素敵だった…
ルイス・ブニュエルは
年に1本か 数年に1本が
用法用量を守った処方だよなぁ
シュールとリアルとエロスの
不適切な混在は じっとりと
全ての感覚の器官を支配する
メキシコの都市部における
若者を…
とてもちゃんとしている。これだけの登場人物に対してバランスよく奥行きのある造形を与えるのも、社会的なメッセージがありながらさすがはシュルレアリスム出身らしい実験的で強度のあるイメージを随所に配してい…
>>続きを読む悪行のかぎりを尽くした非行少年らは、それ相応の報いを受ける。身から出た錆。しかしその錆が逆照射するのは、欲に塗れた大人たちの卑しさだった。
ブニュエルにしては珍しい、地に足のついた表現。画面のなか…
ルイス・ブニュエル監督、ガブリエル・フィゲロア撮影。
良い人が誰も出てこない映画であるが、そうかと言ってすべてが悪というわけでもないという意味で、ブニュエル特有の倫理的な映画である。
子供や盲人が悪…