それまでは主にフランスで活動していたスペイン人のブニュエル監督が、
たぶんイタリアのネオレアリズモの影響を受けてメヒコで撮った作品。
情報過多!!
とりあえず大人から子供まで、
95%が清々しい程のクズで構成されてるのやばい。
被害者かと思えば、
それもまたもっと弱き者への加害者で。
当時のメヒコの世相をどれだけ描けてるのかはわからないけど、
街並みの荒野さも含めて異世界感がすごい。
あんな廃墟みたいな町にいたら、
そりゃあ人の心も同じだけ荒むのかもしれん。
まあつまりは教養なんだな。
学校に行ってる様子もない子たちが、
親にろくな道徳も教わらず、
善悪がわからないんじゃなく、
そもそも善悪という意味がわからない。
教養の無い子らにとっては、
善悪の基準が他にないから、
ただ「補導されるかどうか」という基準しかない。
現代日本も、
どう考えても教養が欠けた人間が加速度的に増えてるから、
まあ、
街の貌は違えど、
これが我が国の姿なのかもしれないな。
とか。
ぼくは貧しさだけが問題とは思わない。
貧しくても、
善悪を教えることくらいは、本当はできるはずなんだ。
それを教えられないような人が貧しくなっていくのだ。