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忘れられた人々のcyphのレビュー・感想・評価

忘れられた人々(1950年製作の映画)
3.7
大都会メキシコシティの日陰で軽犯罪を繰り返しながら暮らす非行少年たちのお話 少年というにはあまりにタッパがありすぎるハイボって男の凶悪さ(悪事に手を染めることへの躊躇なさ)が凄くて最早ダークヒーローの域だった ハイボの巻き添えを喰らって無実の罪で農民学校送りにされる主人公?ジュリアンが教育的指導者な校長に50ペソ札でたばこのおつかいを頼まれ目を輝かせながら通りを走っていくシーン、からのハイボとの乱闘そして乱闘あたりは胸が苦しい ハイボを筆頭にしつつ基本全員が司法を一切信じてないのでジュリアンはナイフ片手に復讐しに行っちゃうし、そのジュリアンの遺体はジジイの迅速な判断によってロバで運ばれゴミ山に捨てられる…このスピード感もすごかった

こぼれ落ちた人々の群像劇としても展開が多くて面白いし、ちょいちょい出てくる悪夢パートやロバのミルクを少女の太ももにぶち撒けるシーンのフェチっぷりもしっかりブニュエルでお腹いっぱいになった、冒頭にナレーションでメッセージぜんぶ言うのも効率いい
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