パン

忘れられた人々のパンのレビュー・感想・評価

忘れられた人々(1950年製作の映画)
4.0
メキシコが舞台の貧しくも逞しい少年たちのサバイバル物語だ。 
大都会の豊かさの裏に潜む貧困が本作のテーマ。 
アンダルシアの犬で知られるルイス・ブニュエル監督作。

感化院を脱走した少年がボスなのだが、とても強そうに見えない見た目をしている… 
メキシコなんてもっとガチムチのギャングみたいな人いっぱいいそうだけどな。 

動きや画質も相まってコミカルな雰囲気なのにやってることは残虐極まりない。   
寝てる時に見る夢の描き方が画質のせいでホラービデオのように見えた笑 
こればかりはしょうがないよね。大昔の映画だから。

妹ちゃんが優しすぎた。
この映画の数少ない良心。

あと終盤に出てくる感化院の所長さんも凄く思いやりがある。 
確かに人は愛されて信用されてやっと人並みになれる。
人を本当に更生させるのは刑罰じゃなくて人からの信頼と愛情だと思う。 

だからペドロを信用して外に出してあげたんだろうな。
悲惨でとにかく救いのない破滅の物語だった。
どうにかみんなで幸せになれる道はなかったのだろうか… 

1953年作なのに今観ても全然楽しめた。
これはカルト映画だわ。
今もアマプラにて配信中。
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