映画というパワーをふんだんに使って先進国の社会が生んだ闇を淡々と映し出す75分とは思えぬほど濃厚に煮詰まったブニュエルによるリアリズム映画の至高。
胸が痛くて涙が出そうになる自分を恥じるほどに辛い…
鶏が鉄棒でなぶり殺されたり、動物たちを蹴散らしたり、慈悲のなさが酷い有様だった。「昔だから」と流されそうだが、日本では現代でも諸外国に比べ、時代遅れな飼育と屠殺を繰り返しており、動物福祉国は最低Gラ…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
ルイス・ブニュエル監督のメキシコ時代の代表作。『アンダルシアの犬』などシュールレアリスムを代表する映画監督で、道徳や宗教、あらゆる既成概念などを大胆な手法で覆す挑戦的な作品が多いのが彼の特徴だが、こ…
>>続きを読むブニュエルのメキシコ時代の一本。リアリズム映画の最高峰といってもよいんではないか。
本作は、断ち切ることのできない悪の連鎖と負けの連鎖のオンパレード的な映画である。
1950年代のメキシコシティ…
殺すハイボと巻き込まれるペドロ、ペドロを見捨てる母、ラストでハイボとペドロが「忘れられた人々」になるのに向かって強烈な負のベクトルができていく様が圧巻でした。
生き残った人々の中で、とりわけ単独で…
こういう映画好き
でも、この登場人物に共感してほしいとかそういう意図が強過ぎて、単純には楽しめなかった。いろんな立場のキャラクターに共感して、やるせなくなったり、悲しくなったり、感情は動いたが、わざ…
このレビューはネタバレを含みます
「忘れられた人々」
ガキ大将的存在の少年が少年院に入れられた原因になった別の少年を撲殺するところから彼に従う1人の少年が負の連鎖に巻き込まれていく様子を描く。メキシコ時代のブニュエルが街の付近に屯…