溌狩

僕らのミライへ逆回転の溌狩のレビュー・感想・評価

僕らのミライへ逆回転(2008年製作の映画)
4.0
廃業寸前のレンタルビデオ屋で働くマイク。彼が店番を任されていたある日、友人のジュリーが店のVHSを全てダメにしてしまう。店の評判を保つため、2人は自分たちの手で『ゴーストバスターズ』や『ラッシュ・アワー2』などの名作映画を撮り直していくが……というおはなし。

面白かった!! 面白かったし、ラストは感極まって泣いてしまった。ホームビデオのクオリティではあるものの、名作映画を再現する創意工夫には素直に感心したし、その過程で生まれる作る喜びや煌めきにも胸を打たれた。前半はアホすぎるコメディ映画として楽しんでいたのに、だんだんと本気で「映画を作る映画」になっていくのがすごい。彼らの作る手作り映画は次も次もと新作が見たくなるし、知らない作品は元がどんななのか気になってくる。

VHSがダメになる原因を作るジュリーがとにかく強烈なキャラクターだった。陰謀論者でがめつく下品。発電所を爆破しに行って感電して体が磁気を帯びてしまうというすごい設定。「どうしようもないんだけど憎めない」とかでもなく、どうしようもないし憎める。でも、好き。『ビッグ・リボウスキ』のウォルターを思い出す滅茶苦茶さだった。
溌狩

溌狩