映画好きなら、きっと好きになれる作品。そして「映画」そのものについて色々再確認させてくれる作品。
皆で名作のリメイクを作るワンカットのシーンは、さすがミュージックビデオを制作してきたミシェル・ゴンドリー。とても上手い。そしてそこに「皆で何かを生み出す楽しさ」を含めているのがさらに上手い。『ニュー・シネマ・パラダイス』を鑑賞したときも感じた、あの皆で映画を見る楽しさ…。それは他の芸術にも言える。一人でも確かに楽しめるけれど、皆でやると一人では得られない化学反応が起こる。だから、ものを作ったり、映画観たり、コンサートに行ったりっていう芸術活動が楽しいんだろうなぁ、そんな事を考えながら観ていた。
しかし、ジャック・ブラックの安定のウザさ(笑)いや、悪い意味ではない。あの強烈な存在感があるからこそ、彼は面白いのだ。歌も歌える器用さを持ち合わせたコメディアンだ。
ストーリー展開はなかなか現実ではあり得ないけれど…それでもラストシーンを観ると「いいじゃないか、だってこれは『映画』だ!」と言いたくなる。そしてちょっとほっこりした気持ちになれる。