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僕らのミライへ逆回転の346のレビュー・感想・評価

僕らのミライへ逆回転(2008年製作の映画)
4.2
ミシェル・ゴンドリーの映画って何か鼻につくから好きじゃなかったけど、これは素晴らしい。
でもハードルあげたらダメな映画だろうから面白い!とか、泣ける!とかは言いません。…いや、やっぱ言いたい。面白いし、泣けた!

てか、2幕構成になってるみたいに展開が変わるんだけど、その1幕にあたる部分はすごくしょーもない駄作みたい。でも、だからこそ、2幕に入るとその駄作な前半部が効いてくる。
てか、すごいバランス感覚だと思う。このバラバラに思える2つの幕を抱き込むような編集は見事!

そして、映画愛に満ちてるし、やっぱこういう、人として生まれてきて良かったと思える瞬間のある映画って大好きです。


邦題の酷さは語られすぎてるのでもういいです…。少しでも、好意的に解釈しようと思ったけど無理でした。
てか原題は、もう死語になってるフレーズ「巻き戻しにご協力ください」に面白さがあるのに、その要素皆無だし、逆回転はいれるものだから、知らない自分は、ずーっと時間改変ものだと思ってました。ひどい。

あと、映画評論家の町山さんが、この映画を絶賛する記事の中で、ゼメキスがバック・トゥ・ザ・フューチャーのリメイクを断ったことをあげて怒ってましたが、自分としては断ってよかったと思います。だって、ゼメキスの映画って、その映画自体が絶妙なバランスで成り立ってるからリメイクしても面白い絵にならないでしょ。

キャリーや2001年宇宙の旅とか、ゴーストバスターズやロボコップなどなど、良くも悪くもやり切ってる映画だからこそ、落書きっぽく描いても味がでるわけで、バック・トゥ・ザ・フューチャーもフォレスト・ガンプも、ある意味、彼の映画自体がパロディみたいな作風なわけだから、それを考えるとやっぱ許可しなくて当然じゃないかと思いましたとさ。
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