せーや

ダークシティのせーやのレビュー・感想・評価

ダークシティ(1998年製作の映画)
3.8
年末年始には
隠れた名作を…。

どこかのホテルの一室。
バスタブで男が目を覚ます。
彼は何も覚えていない。
自分は誰で、何をしていたのか?
この額の血は何なんだ?

昼の来ない真夜中の街で
記憶を失った男が、謎の男たちに追われるうちに
この謎の街、そして人々の真実が暴かれていく。

近未来ではないというところがポイント。
「彼ら」がいるからといって未来ではないのだ。

退廃した街の中に存在する、謎の黒服たち。
12時になると全てが止まる街。
男は何者かに追われている。

様々なミステリー要素が含まれ
とても面白い映画になっていました。

「異邦人」と呼ばれる謎の集団が
宇宙の彼方から地球にやって来た。
彼らの存在を知る者は、いないに等しい。
しかし、彼らは実在するのだ。
彼らは遠い昔から、人々を観察してきたのだ。

ストーリー展開は不安を煽って緊張感があるし
キャストの演技も素晴らしい。
とにかく荒廃した世界観、太陽の昇らない街ってのがいいね。

アイ、ロボットやノウイングの監督。
主役の彼はイギリスで有名な舞台俳優。
ちょっとヤバそうな精神科医にジャック・バウアー。
…まあバウアーのアグレッシブさは皆無ですけど。

そしてヒロインはジェニファー・コネリー。
そう、ベタニー様の奥様でございます。
この頃はまだ、二人は出会っておりません。

チューンのSFシーンは少し残念ですが
ミステリーだけでなくアクションもあるし
ラブストーリーも楽しめる。

ただ考えれば考えるほど怖い。
人々は「彼ら」に干渉されたことを覚えていない。
12時から眠っていた間のことを覚えていない。
そしてそれから彼に関わることなども含めて
今、我々がそういう状況に置かれていても
全くわからないよなあ、と思ってしまいますよね。

海外では結構知られた映画だそうですが
日本では宣伝に失敗して売れなかったそうで。
隠れた名作、認定です。
せーや

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