1世from524

ダークシティの1世from524のレビュー・感想・評価

ダークシティ(1998年製作の映画)
4.0
何度目かの鑑賞。
このSF、フィルムノワール、ドイツ表現主義が混ぜ合わさった世界観と映像に毎度痺れる。

闇夜の街、住人たちは一斉に眠りに落ちる。そこで目覚めた記憶の消えた男。明らかに人間とは異なる「異邦人」たちと見るからにマッドっぽいサイエンティスト。
記憶喪失の自分とこの不気味な街の真相を追っていくうちに物語は意外な領域にまで飛び出していってしまう。

とにかく魅力はアレックス・プロヤスの生み出すビジュアルイメージ。80年代以降のSF感とフィルムノワールの暗黒街を混ぜ合わせたダークシティの造形は見事だし、そこに『ガリガリ博士』『吸血鬼ノスフェラトゥ』などドイツ表現主義映画のエッセンスも注入されている。

フィリップ K. ディックのような「狂ってるのは俺か?世界か?」というSFとしても面白い
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