雨宮はな

レイチェルの結婚の雨宮はなのレビュー・感想・評価

レイチェルの結婚(2008年製作の映画)
3.0
めっちゃいい映画作品なんだけど、キャラがまるで好きになれない。
機能不全家族の一番の被害者はキムだと思う。(イーサンを除いて)

アン・ハサウェイの見た目がきれいすぎて、依存症患者であるとわかりにくかった。
ただ、それも「見えにくい障碍」の表現なのかもしれない。
人間が何を抱えているか、ぱっと見わからないものだというのがメッセージなんじゃなかろうか。
レイチェル(主人公の姉)も時間をかけてゆっくりボロがはがれていったし、様々なフックにひっかかることで見えたものが多かった。
機能不全家族なんてぱっと見わからんけど、あちこちにいるもんね。

薬物依存症の妹と、アダルトチルドレンの姉。
子どもの育成に失敗した父と、養育を放棄した母。
一番再起の可能性があるのが薬物依存症のキム(アン・ハサウェイ)がそれに気づいてくれたらいいなと思う。
「あかちゃんが楽しみ」とそれっぽい言葉でお茶を濁して、キムはきっともう戻らないと思うし、それが正解だと思う。

レイチェルはアダルトチルドレンであることを自分で診断、対処できないようじゃ何を勉強してるの?って感じだった。
あれが妊娠……、不幸な子供の連鎖が確定していて生まれてくる子供を想うとつらい。

父親がとにかく気持ち悪い。
母親はある意味親切。あれに期待するのが間違い、無駄。
でも、こういう親ってどこにでもいるんだよなー。

母親はイーサンが死んだことで、母親を放棄したのが主人公とのシーンでよくわかった。
あれは息子を「小さな彼氏」とするタイプだし、姉妹のことなんてまるで見えていなくてドン引きした。
雨宮はな

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