サトタカ

あるスキャンダルの覚え書きのサトタカのレビュー・感想・評価

3.8
30代後半のケイト・ブランシェットが大変美しい。しかも(映画の中でだが)若い時にパンク・ムーブメントの洗礼を受けており、スージー・スー(元セックス・ピストルズの親衛隊で、のちにスージー・アンド・ザ・バンシーズを結成しパンク・アイコンになった)に強く影響を受けている。
そんな美術教師(アートスクール出身のパンク・ミュージシャンも多かったのよ…)の彼女が、労働者階級で父親から暴力を振るわれているという可哀想で少しだけパンキッシュな少年(15歳!)と関係を持ってしまう。
はるかに年上で元教師だった夫(ビル・ナイ)に、「誰もが幼い生徒にそういう関係を持ちたいと思うが、その気持ちは抑えるんだ!」と怒鳴られるが、やっぱりそうなんだ〜とはなった。ダハハ。
ケイトさんの実年齢的には思春期では、パンクの流行はとっくに終わっていて、ニュー・ロマンティックとかナイル・ロジャース的なディスコだったんじゃないかな?
映画内の話なので関係ないかもしれないけど、もしそうならあえて勉強してパンクを聴き込んでいたことになり、なおさら痛々しいw
俺もパンクにかなり影響されたクチなんだが、元々持ってる自分のクズさに磨きがかかるようなところがあると思うんだよね…パンクの思想って。刹那的なことをよしとしてるし、自己破壊的だし。単にクズだからパンク好きになるだけの話かもしれん…。
やりたいことを躊躇せずにやろうとかDIY精神とか、いいところもあるにはあるんだけどねぇ。そういや、セックスを嫌う風潮もあったよな…🤔

そんなケイトさんはそれなりにがんばって教師をやってるんだが、家事もあるし、末っ子はダウン症だし…。根がパンクだからクズいことをやり続けてしまうw

生徒からも教師からも嫌われる老教師、孤独なバーバラ(ジュディ・デンチ)のつらさ、執着心、嫉妬心もわからないではないのが、またせつない。(ゆーてもイカれてるけどね😉)
サトタカ

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