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未来は今のHKのレビュー・感想・評価

未来は今(1994年製作の映画)
3.8
コーエン兄弟の5本目の作品で巨額の制作費をかけながら興行的に惨敗した作品とか。
私は初見ですが、とても面白かったというのが感想です。
コーエン兄弟版『素晴らしき哉、人生!』といった感じでしょうか。
かなりクセのある同兄弟の作品群の中でも万人受けしそうな堂々たる王道コメディだと思いますが、なぜ不入りだったのか、私としては不思議です。
ただ、日本ではこの掴みどころのない邦題もその原因の一つでしょう。

1958年のニューヨーク、田舎出身の若者が大企業の平社員として入社した直後なぜか社長に抜擢されますが、その裏には副社長以下重役たちのある陰謀が・・・

新社長に抜擢されるアホヅラの若者に童顔で長身キャラがピッタリのティム・ロビンス。
スクープのため新社長に近づく女性記者はまだ『ヘイトフル8』『ツインピークス』のときのようなサイコっ気がなくカワイイ頃のジェニファー・ジェイソン・リー。
なんと冒頭10分でセリフもなく退場してビックリの元社長にチャールズ・ダーニング。
そして本作の悪役、主人公を利用する副社長を余裕でこなす大御所ポール・ニューマン。

とても楽しく鑑賞しましたが、後から人のレビューを観るとけっこう酷評されてます。
どうも自分好みのコーエン作品ではないという人も多いようです。
でもまあ映画は楽しんだモノ勝ちですから、楽しめなかった人はご愁傷様です。
私自身よく逆のパターンでヒット作を楽しめないことも多いので、たまにはお相子ということで。
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