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ふたりのロッテのpandaのネタバレレビュー・内容・結末

ふたりのロッテ(1993年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

子供から大人まで楽しめる映画。
以前、小さかった娘と家族で観た映画。
とても気にいって、DVDを購入。今回見たくなったので再見。

少女が林間学校で自分と瓜二つの少女に出会います。
全く性格の違う二人で大の仲良しになりますが、誕生日も出生地も全く同じ。どうやら二人は双子ということがわかり。。。
お互い片親で育ったためそれぞれが会ったことのない父親、母親に会いたいと思い、林間学校から帰る際に入れ替わります。
そのあとは想像できる展開と言えばそうなのですが、これがまたうまく映像化されてます。

この映画のいいところは、離婚した後、父親も母親も本当にそれぞれがそれぞれらしく愛情たっぷりに育てているのが髄所に感じられるところ。

二人の親が再会した時に、お互いの育てた娘のことを素晴らしい子だと褒め合うところ。

そして、二人の子供が協力して家族再生に奮闘するところ。

母親が、娘の入れ替わりに気づく場面は母性があふれていて胸が詰まります。ずっと離れて暮らしていたもう一人の娘に会えた母親の表情や抱き合う二人がすばらしく、私としてはこの映画の名場面です。また、父親は映画では作曲家という設定でピアノで作曲する場面が素敵です。かつて、二人がラブラブだったころに作曲したとても素敵な曲をピアノで演奏する場面がとってもいいんです。(余談:ドラマ「ロングバケーション」や韓国ドラマ「春のワルツ」でも主人公が彼女のためにピアノで聞かせる場面よかった。)父親が、林間学校から帰ってきた娘(入れ替わってることをまだ気づかず)と初めてピアノ連弾できて嬉しそうにする場面もぐっときます。一緒に演奏できるっていいものですよね。

こんなに好きな映画なのに5点にしなかったのは、ルイーゼがあんなに顔をはじめから見せているのに、二人がそっくりだと周りも本人たちも気づくのが遅すぎ!絶対誰もが突っ込みたくなるよね。林間学校だから全く知らない子たちが集まったとも思えるけれど、それにしても、当の本人チャーリー(シャルロッテ)が気づかないなんておかしすぎる。なんか、もうちょっと工夫した演出はなかったのかなあ、と思うわけです。

原作はご存じエーリッヒ・ケストナーの「ふたりのロッテ」
原作と比べると、そりゃ、現代風(映画化の時代)にアレンジしてあって設定も職業も若干違いますし、一番初めに観たときには、アレンジしすぎと思った部分もあったのですが、この映画は映画でとっても良くできてると思います。愛があふれてる作品になっています。親子愛、姉妹愛、家族愛。でも本もいいですよね。双子が入れ替わるなんて、ドキドキ感を味わいながら読んだ記憶がよみがえります。

昔一緒に観た娘が映画を見たあと、父親に活発に育てられたチャーリー(シャルロッテ)に夢中になって、同じような帽子やサングラスを欲しがりました。そして、本も気にいってケストナーの本を次から次に図書館で借りてきた思い出があります。

イギリス映画「ファミリーゲーム」も観ましたが、どうしてだったのかこちらが好き。ドイツ語のもつ空気感、俳優さんの雰囲気が私の好みなのかもしれません。
「罠にかかったパパとママ」をいつか、みたいものだとずっと願っていますが、なかなか実現していません。英語版のDVDは販売されてるようですが、英語で観るほど英語力がないので。

音楽については、ネットで検索するとサウンドトラックもYOUTUBEなどで聞くことができて嬉しくて余韻に浸っています。
直接リンクをはるのはためらわれるので、検索する方、参考までに。
↓サウンドトラック
Charlie & Louise das doppelte Lottchen
↓父親がピアノで弾く曲
Die Klavierballade
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