2023年、266本目。
観る者を不快にさせる天才、ギャスパー・ノエ監督。
この作品に込められているのは「夜道を女性の一人歩きは危ないよ」というメッセージではない。
"時はすべてを破壊する"
"未来はもう全て決まっている"
その意味深な台詞通り、これは予定調和なのだろう。
きっとあの夜の悲劇がなくとも壊れていたであろう幸せ。そもそもアレックスが最後(時系列では最初)の時点で幸せだったのか?というのも怪しい。というか全然幸せには見えなかった。
現在の恋人も元彼もアレックスを心から愛している素振りはなく自分しか見えていないし、そういう人間を選んだのもアレックス。
すべてが運命だとしたら?なーんて考えたりした。
不快さをマシマシにさせるBGMが好みだった。