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アレックスのiPhoneのレビュー・感想・評価

アレックス(2002年製作の映画)
4.3
何も前情報無く観ていたので何度も引っかかる「アレックス」という男か女かも分からない固有名詞に惑わされる。「メメント」のドキドキ感と不安感、思わず目を離せなくなる技法は、点と点がつながり、どんどん面白くなる傑作の本を読んでいる時と同じ感覚で興奮する。瞬間の胸糞具合は最悪の最高値だったが、その後巻き戻される時間によって明かされる経緯と穏やかな日常とプラスの時間によって、それらは調和され、いつの間にか高まっていた胸の嫌な鼓動も消えた。最後見終わる時の胸糞具合と映画の完成度を天秤にかけた時、明らかに完成度の質に振り子が傾く。そうなると胸糞9分間と冒頭の、こちら側からすると訳も分からず殴り殺される男の胸糞具合は、この映画の無くてはならなかった養分として消えてしまった。私にもある道徳観念は養分という排他的な言葉に抗議を唱えるけど、それは私の全体には届かない。まるで、定点カメラ画角に映る彼女のもがき苦しむ左手の行方のように。また、この映画のレベルを格上げしているのが途中から出てきた「アレックス」こと、モニカ・ベルッチだ。彼女の顔、肢体、仕草、声、演技。全てが魅惑的で、胸糞9分間の後なのに視聴者側の恋が始まりかねない。前半の焦燥感あふれる男たちの乱暴な数々を、我々視聴者に言葉を介さず納得させるほどの力を持っていた。アーティスティックなほどの美。また、何気ない電車のシーンでの会話劇や温度感がまたこれ一つで映画一本観たいくらいに、素敵で面白い。胸糞映画としても楽しめるのに、会話劇としての面白さもある。そこが凄いと思った。恋愛って難しいと、楽しく考え始めてしまうくらいに、そこはそこで持っていかれる。

エロぐろ映画と聞いて。
うーーんなんでこの映画を私に勧めたの?何が言いたいの?というのが頭をぐるぐるして、思考と考察が目まぐるしかった。まあ、こういうヤバい映画を好きという語り合いを踏まえると仕方ないが、それを超える何かが少しはある気がして。それは友好的な何かには違いないのだけど。
マルクスとリアルでも結婚して、そして離婚しているのがまた、失礼かもしれないけど面白い。身体の関係が良くてもダメなのかwww 結局精神??
でもこの2人ならいい関係になっていそう。今でも、人として。別れたから間違いだったわけじゃないし、そうでなくともいつか全て終わるし。
あとそこまでスコア高く出来ないの、もう少し長く観れたし短すぎるくらいに惜しいからだ。あと画面がやはり見えづら過ぎる。やりすぎ。画面酔いは面白いけど、だって世の中って気持ち悪いほど酔えるでしょ。それを表したいのかも。だから一番は、もう2、30分何かを見たかった。
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