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悲しみは空の彼方にのsundayのレビュー・感想・評価

悲しみは空の彼方に(1959年製作の映画)
3.0
愛はすれちがう。

設定が不自然かなあ、なにかいまいちかなあ、と思ったが見終わって原題がわかったら納得がいった。

原題:IMITATION OF LIFE 人生の模倣、人生のものまね

第二次世界大戦直後、劇作家の夫に死なれた女優志望のローラと幼い娘スージー、娘の生まれる前に白人の相手に捨てられた、黒人のアニーと娘サラ。娘は見た目には白人に見える容貌。ともに失業中だったが、黒人母子は無給でいいからと女優志望のローラの家に住み込みスージーの養育係となる。ローラはやがて女優として成功する。

このアニーの娘サラは見た目は白人にみえることから、黒人の母を避け、白人として生きていこうとする。が、そううまくはいかない。原題からすると、この白人として生きたい、というサラの葛藤とその母を描いたものか、といえる。

それに、写真家でローラを思う若い男、ローラが役を獲得する過程、が10年スパンで描かれ、仕事で留守がちな母に対する娘の感情、などがプラスして描かれる。

原作があり、ファニー・ハースト作の「IMITATION OF LIFE」 小説はもともと「シュガーハウス」というタイトルで雑誌「絵画レビュー 」で1932年に連載されたとある。1934年にも「模倣の人生」として映画化されている。人種、階級、性別の問題を扱っていますとある。「シュガーハウス」という題名だと、壊れそうな砂糖菓子の家、みたいな感じで、2組の母子の人生模様、という様相。

1959アメリカ
2021.1.13BSプレミアム
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