ゴン吉

悲しみは空の彼方にのゴン吉のレビュー・感想・評価

悲しみは空の彼方に(1959年製作の映画)
4.0
二組の母娘家庭の愛情と絆を描いたヒューマンドラマ。
ラナ・ターナー、ファ二タ・ムーア、サンドラ・ディー、スーザン・コーナーらが共演。 

1947年、謝肉祭が開催されているコニー・アイランドのビーチで、シングルマザーのローラ・メレディス(ラナ・ターナー)の6歳になる1人娘のスージーが迷子になる。
8歳の娘サラジェーンを連れた黒人アニー(ファ二タ・ムーア)が迷子になっていたスージーの面倒をみていたことから、二人は親しくなる。
アニー母娘は夫に捨てられてその日暮らしで帰る家がなかったことから、ローラの家で家政婦として一緒に暮すことになる。
サラジェーンは父親が白人であったことから見た目は白人と区別がつかず、母親が黒人であることに嫌悪感を抱いていた。
ローラは舞台女優を目指していたが、若くなかったのでなかなか機会に恵まれなかったが、夢だけは曲げなかった。
そして犬のCMが切っ掛けで、女優としてのチャンスを掴むが.......

二人のシングルマザーがそれぞれの悩みを抱えながらもお互いに協力し合って娘に愛情を注いで育てます。
仕事が忙しくて娘に構ってやれないローラ。
娘のスージーは年頃になり、恋の悩みを抱えるが、相談する相手もなく一人片思いのまま苦しんでいた。
アニーは黒人としての誇りをもって娘を育てていたが、娘のサラ・ジェーンは見た目が白人なので、友人とは白人を装っていたが、母親が黒人であることが分かると、彼氏にフラれたりバイト先をクビになるなどの人種差別を受けるようになる。
そんな娘たちは、母親の愛情は承知しながらもそれぞれ心に悩みを抱えながら成長する。
ラストはせつないながらも上手く纏めており、親子愛が心に染みます。
母子家庭や人種差別などを盛り込んだヒューマンドラマで見応えありました。 

2022.10 NHK BSPで鑑賞(字幕:森みさ)
2022.1 NHK BSPで鑑賞(字幕:森みさ) 
第17回 ゴールデングローブ賞で最優秀助演女優賞を受賞(1960年)
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