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続・激突!/カージャックのABBAッキオのレビュー・感想・評価

続・激突!/カージャック(1974年製作の映画)
4.0
 1974年アメリカ。スピルバーグの劇場デビュー作らしい。テレビ映画ながら評判になった「激突!」にならって邦題をつけているが、車での爆走ものという以外前作と関係なく、原題は「シュガーランド特急」。子どもを行政に連れ去れた女(ゴールディ・ホーン)が養子に出された子どもを取り戻そうとテキサスの刑務所から夫を連れ出して、他人の車を盗み、次に警官を人質に逃走を図る、という話。抜群のアイディアで構成された「激突!」と「ジョーズ」の間の作品だが、逃避行を続ける男女と警官、彼らを捕まえようとしながら人間として扱う隊長など、ヒューマン・ドラマとしての描写力、大量のパトカーのカーチェイスやお祭り騒ぎになる田舎町の情景などさすがに見せる。結末の情緒的な風景、せつない音楽(ジョン・ウィリアムズ)などもうまく着地していて、どんな題材でも扱えるこの監督の力量を窺わせる。
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