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旗本退屈男 謎の南蛮太鼓のmitakosamaのレビュー・感想・評価

旗本退屈男 謎の南蛮太鼓(1959年製作の映画)
3.4
東映YouTubeにて。歌右衛門によりシリーズ化された退屈のお殿様の24作目とのこと。いやぁ、退屈の虫が騒ぎ出すことも無く楽しんで見ることが出来ました。

犬公方5代将軍綱吉の時代。清国から雑技団を招聘。このキャストが大阪松竹歌劇団(現OSK)だね。彼らの来日と同時に不振な殺人事件が多発。
一方、老中(進藤英太郎)の企みによりキリシタンのせいと見せかけた強盗事件も多発。
コレには退屈の虫も騒ぎ出すよ。

先ずはキリシタンの一味を探るが、これは無実と判明。
そして、雑技団へのスパイ活動のためにオーディションを敢行!面白キャラを大勢集めて敵の素性を探るぜ!
味方の女性がさらわれた船に乗り込み悪漢退治。そこで出会ったのがキリシタンの一味にいた男(山形勲)!
海の上にいたのに、山形勲と退屈さんはあっという間に江戸に戻る。雑技団を見に来た将軍綱吉暗殺計画を阻止するぜ。

序盤に生類憐れみの令の悪法に対し、公然とディスる退屈のお殿様。
コレについて最後に綱吉相手に進言があるのかと思いきや、特に何も無く。

歌右衛門の早乙女主水之介はもはや伝統芸だが、やはり早口で捲し立てるあのキャラクターはイカす。同時期の知恵蔵よりも遙かに滑舌も良いし、ハッタリの効いた演技が決まってる。

あと山形勲も活き活きしてるね。憎たらしい悪役も、劇中で雑技団のピエロ役を喜々として見事に演じ分けてる。もうカタコトの日本語で甲高い声ではしゃいでるピエロは和製ジョーカーだ。
なんとこの山形勲の演じてる役は、由井正雪の末裔で由井道雪なるキャラなんだと!
吉田義男の悪役雑技団とコンビが最高!

西川のりおじゃない方の、天下御免の向こう傷!カッコイイ!!
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