にゃんにゃん

私の中の娼婦のにゃんにゃんのレビュー・感想・評価

私の中の娼婦(1984年製作の映画)
4.0
武田一成×前田米造、西伊豆・雲見温泉ロードムービー。小さな壺に納められた遺骨、グラスの氷が揺れる音、鈴虫、レールの上を行ったり来たりな電車、とらえどころのない田坂都。孤独と喪失、弔い、海、手のひらサイズの死、対照的な青春、花火、東京ららばい、無事故・無違反・無欠勤。ひたすら感覚で押してきて、重くて、締めつけられて、涙。小舟の向かう先は、再生か、破滅か、そもそも再生と破滅に違いはあるのか。武田一成もここまで来ちゃったかと。素晴らしい秀作だけど、また観たい気持ちにはならない、とにかく重たくて、海や温泉街の風景が美しい映画。
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