ごい

ライフ・イズ・ビューティフルのごいのレビュー・感想・評価

4.2
ホロコーストの壮絶な惨状禍における、とある家族の物語

戦争という悲劇の中には、この映画で描かれるような個々の美しい人生が溢れているわけで、それが突然奪われるなんてことがあってはならないと強く感じた一本。
戦争の被害となると”〇〇万人”という面で捉えてしまうが、そこにある市井の人々の暮らしや幸せの一つ一つが蹂躙されている事実を受け止めないといけない。

物語としては前後半の落差が凄くて、喜怒哀楽全ての感情が揺さぶられた
大きな起伏の中でも一貫している主人公グイドの優しさや愛情深さには筆舌に尽くしがたい感動を覚えた

なんか前半は異様に突拍子もないコメディチックなラブコメが繰り広げられて面食らったんだけど、これってジョズエがグイドから馴れ初めに関して明るく楽しく教えられたことなんだろうなぁと思うと、観終わってからとても愛おしく感じた。冒頭の提示されるけど、これジョズエの目線から描かれた話なんだものね。

ロベルト・ベニーニによる監督・脚本・主演作品かつ、パートナーのニコレッタ・ブラスキが妻役で出演ということで、非常にパーソナルな話でもあるのかもしれない。彼がこの作品を作ることになった経緯に思いを馳せることで、よりこの映画の重みを感じることができる。

もちろん当時のアカデミー賞数部門で受賞しているけど、今だったら作品賞も取ってそうだな。
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