停滞

ジャンヌ・ダルク/I 戦闘 II 牢獄の停滞のレビュー・感想・評価

4.1
日本配給権が切れるってことで行ってきましたオールナイト!
ドライヤーの裁かるゝジャンヌは鑑賞済みでして、それと比較するとこの映画は、ジャンヌが神のお告げを受けてから火刑に処せられるまでの壮大な叙事詩でしたぁ(裁かるゝは裁判時の顔)(ブレッソンのジャンヌダルク裁判見てない)

裁かるゝジャンヌでも一般に想像される英雄ジャンヌ・ダルクでなく裁判時の涙をこぼす弱々しいジャンヌ・ダルクが描かれているのですが、この映画ではそういう面もあれば、一人の普通の乙女としての側面・意味合いでも描かれるんですね(原題JEANNE LA PUCELLE=乙女ジャンヌ)。つまりフェミニズム的な要素もふんだんに盛り込まれていました〜。でも、彼女の中に一本芯として通っているのはキリスト教への信仰心でしょうなぁ。

やっぱ、彼女の「信仰心を貫く勇気」と「笑い悲しみ怒りあくまで女性として生きる姿」という複数の側面を捉えているところがいい映画だなぁって。誰かの言葉で部分的に取り出された彼女でなく、(信仰心という一本の芯が通った)嘘偽りないリアルな彼女の姿をみた気がします。

P.S. 最長上映時間記録更新したみたいですわ
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