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夏の妹のodyssのレビュー・感想・評価

夏の妹(1972年製作の映画)
3.5
【栗田ひろみと沖縄】

むかし、私がまだ若かった頃、栗田ひろみは著名なアイドルだった。
しかし、残念ながら私は彼女のファンではなかった。
それでこの映画も見ずじまいだった。

数十年の時をへて、東京の某名画座で鑑賞した。
栗田ひろみって、結構可愛かったんだな、そう思った。
若い頃はそうは思えなかったのに、私の女の好みも変化したのだろうか。
或いは、年をとると若い娘はたいがい可愛く見えるということだろうか。

この映画は栗田ひろみだけで成り立っているわけではなく、大島渚監督の作品らしく、一筋縄ではいかない筋書きであり、他の登場人物にも一癖あり、おまけに監督夫人の小山明子まで登場しているけど、栗田ひろみなしでは成り立たない映画であることは確かだ。

そしてもう一方の主役は、沖縄である。
戦後長らく米国の管轄下にあり、日本の主権が及ばなかった沖縄。
日本に返還されたばかりの沖縄の様子が、やや観光主義的な捉え方ではあるが、興味深い。

栗田ひろみと沖縄の幸福な出会いが、この映画なのである。
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