今見ても古さを感じられないストーリー。
この時代を考えるとカットが多く、移動ショット多いのには驚きを隠せない。ラストの娘のドリーイン、母親のドリーバックのカットバックに山の風景のオーバーラップ。そして子供の歌が流れる。黒澤監督がよく使う対位法(映像と反対の音楽を組み合わせる手法)失敗と言われているが、僕はこの演出を試みた監督の意気込みを買いたい。
話の内容は重いのに、重さを感じられない演出が光る。
後で知ったんだが、この映画が初めてアメリカで上映された日本映画。
黒澤作品、小津作品とは、地味なのは仕方ないが、成瀬監督の演出は黒澤・小津に匹敵する。世界では、黒澤・小津・成瀬と言われていますね。
107本目