初めて成瀬の作品を見た。
90年近く経った今でも、光る印象的なカットが数多くある。お湯、雄大な山を背にした父、障子に透ける娘の袖を濡らす姿などなど、挙げ出したらキリがないレベル。
女性映画の名手…
テンポよく進んでいくストーリー。戦前の東京OLクールだなぁ。1950年代の映画と言われても違和感ないモダンさ。劇中の言葉遣い、「映画」ではなく「写真」と言うところなどに時代を感じるものの、カタカナ語…
>>続きを読むお雪が君子に罪悪感と本音を吐露するシーン。泣きながら話すお雪、お雪の話を聞く君子、そしてそれを居間で聞いてしまっているお雪の娘の静枝、それぞれの表情が絶妙なタイミングで映し出される。全体的にとても参…
>>続きを読む閉ざされから開かれへ。それは東京から長野への旅が契機となって。ラストともリンクする。屋内のカットから、山のカットへ。
「母さんの負けだわ」
結局女は男に選ばれることしかできないという。主体と客体。…
このレビューはネタバレを含みます
1935年(昭和10年)の作品。
成瀬巳喜男監督らしく、ダメ男と魅力的な女の織り成すストーリー。
東京に妻と娘を残して、10年以上も信州?で愛人と子ども(姉弟)まで作り家庭を築いてしまっているダメ…
90年前の作品。シンプルでテンポ良くてとても見やすかった。
翻って、現代映画は本当に無駄が多いと感じる。
どうしても父はダメ人間としか思えなかった。このダメな人間を中心にそれぞれ何かが欠けていると…
ささやかだけど衝撃的に良かった、
お雪さんの娘のシズエが映されるのが良かった。父が信州に帰るのをとめるべきではないことを誰もが了解できる。夢を見続けてるのは砂金探しをする父ではなく、母のほう。
仕…
成瀬巳喜男の作品には、日本人的のようでいてその実広く世界中でも共有できるのではないかと思われる"身内の厄介さ"を中心に描いたものが多く、夫婦はもとより親子、兄弟姉妹、親類縁者などおよそ血縁地縁などの…
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