もとまち

ザ・トレインのもとまちのレビュー・感想・評価

ザ・トレイン(1989年製作の映画)
3.4
なんかもったいない。悪霊が機関車を乗っ取るって設定は面白いし、顔面がベロベロ剥がれるわ人体が真っ二つに割れるわでゴアシーンも充実してる。鉄道局が暴走機関車を何とかして食い止めようと線路を解体したり野郎にトラックで特攻させたりするのはフランケンハイマーの『大列車作戦』みたいでわりとアツい。機関車は邪神のパワーに操られてるから無敵モードに突入しちゃってて、脱線しようが爆発しようがへっちゃら。線路を失っても構うことなく森や沼地を爆走するミニチュア機関車が愉快痛快。しかも機関車の中には爆弾作りに勤しむ謎のジプシー美女がいて、列車の上でみんなと一緒に危険なスタントをこなしたりする。とまあ、こんなにも見所が沢山あるってぇのに映画自体が全然盛り上がらないのは、ひとえに脚本がうんこだから。もう本当に適当にもほどがある内容で、いくら美味そうな素材を揃えてもシェフがダメだったら料理は結局不味くなるんである。まあでもオチの馬鹿馬鹿しさはかなり好き。「処女じゃない!」。変な二段オチはいらんからあそこで終わってほしかった。
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