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鉄輪(かなわ)のTSのレビュー・感想・評価

鉄輪(かなわ)(1972年製作の映画)
3.2
【永遠のイタ電】72点
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監督:新藤兼人
製作国:日本
ジャンル:ホラー
収録時間:91分
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いやー、変な映画でした笑 でも嫌いではない。浮気をした夫に一生イタ電をするという話でして、それ以上でも以下でもない、全く話が進まないので好みがわかれると思いますが、度々映る能のシーンや、怨念に包まれた妻の駆け足シーンなど、妙に印象に残るシーンが多いです。どれだけわら人形に釘をうってもめり込まない。いつまで打ってるんだよと突っ込みたくなりますが、これらのシーンは同監督の『鬼婆』を彷彿させられるような要素。分類としてはホラーではないでしょうか。

性行為の描写がかなり長いのでそのあたりはご注意を。うまいこと恥部を隠すので最早芸人かと思いました。ホテルの職員や警察官も、なぜか白塗りの顔でよくわからない。浮気をした夫の妄想がどこまで及んでいるのか見ていて判別がつきにくいです。毎日同じホテルで行為をしては、狂うほどかかってくるイタ電に悩まされるという展開です。今ならスマホの着信などはサイレントモードなどにしてスルーにできますが、当時は黒電話時代。かかってきたら見過ごすのが難しい。これは確かに聞きすぎたらノイローゼになってきそうです。

一切何も解決しない。非常に変わっている映画だと思われます。よくこれで90分も持たせたなと笑 怨念とエロスが混ざりあった変な映画でした。
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