青二歳

チェ・ゲバラ-人々のために-の青二歳のレビュー・感想・評価

3.7
キューバ革命の士、チェ・ゲバラを知る人々へのインタビュー録。彼が今なお魅力的なのは、一にイケメン、二にイケメン、三に声も良い(これは強い)ってことが先に来ますが、彼はゲリラ戦で占領した土地に学校や手工業をどんどん作っていく。この辺の志の高さと、その後高い地位を得ても、官僚主義には陥らんとする高潔さも評価されているんだと思います。
そしてアメリカ帝国主義を明確に批判したことは今も納得の内容。さらに東欧型社会主義への疑いをもっていたという現実主義っぷり。共産主義の矛盾に苦しむほど経済発展、貧困対策を考えていたというのを聞くと、彼が生きていればなぁという思いが強くなります。今と違うキューバの産業になったんじゃないかな。
彼の人柄を述べる人すべてが彼を尊敬しているのが分かります。

なお、キューバ人ゲリラ部隊が初めて彼を見たとき、「もじゃもじゃの顎ヒゲに八の字の口ヒゲで、アルゼンチン人と聞いていたのにまるでアジア人のようだった」と思ったらしいことは驚き。
キューバ人にはあれが東洋的に見えたらしい。「ヨーロッパに攻め込んだチンギスハンのよう」って!

またゲバラの例の写真は、イタリア人が彼の死後即座にポスター化し売り出したんだとか。…まさにエスニックジョークのテンプレ「イタリア人がデザインし〜」だね。笑
青二歳

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