吉良吉影

ロープの吉良吉影のネタバレレビュー・内容・結末

ロープ(1948年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

自意識高そうな男と明らかに落ち着きがない男二人組がパーティの食卓の下に死体を隠すというトリッキーな作品。
上手く隠し通せたと思うが後者の奴が明らかに不自然すぎて戦犯。でもサイコパスでない限り、殺人を犯した人は精神的に落ち着かない筈である。後者はその分人間味があり、その精神の揺らぐ様がまさにサスペンス的要素として反映されているだろう。
恩師の「超人思想」に触発されてしまった2人であるが、ニーチェしかりヒトラーしかりでドイツの「選民思想」的な考えは恐ろしい。最後の恩師の言葉は全うであると感じた。
ワンカット撮影風に繋げるために、服に無理やりフォーカスしてそれっぽく見せるのは笑った。違和感を感じたが、これもヒッチコックの撮影演出の一種の遊びだろう。
吉良吉影

吉良吉影