ナナメ後ろも百太郎

生きものの記録のナナメ後ろも百太郎のレビュー・感想・評価

生きものの記録(1955年製作の映画)
4.0
何かに対する恐怖は大きな事件が起きなくったって、人生を狂わせることができる。

黒澤明が描く反戦は孤独な闘いだ。
家族を、自分を愛するが故に守りたいがために主人公は家族を敵に回した。

モノクロで描く夏はやたらと湿度が高く見えるから、どうも息が詰まる。
誰も救われない映画だが、誰を責めることもできない話でもある。


ちなみに4/5にNHKで「時をかけるテレビ 世界の科学者は予見する 核戦争後の地球」という1984年の番組を放送していた。
これを観たらきっと中島も諦めがついたかもしれない。