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ブレスレスのotomisanのレビュー・感想・評価

ブレスレス(1983年製作の映画)
4.3
 「なってねぇな」とジムは呟いた?きっとそうに違いない。フランス野郎の頭ん中はどうなってるのか?あんなザマで駆け出したって一ブロックも行けやしない。それで「サイテー」だと、そりゃあそうだ。女もサイテーなら当のJ=P.B.が一番サイテーだろ。こいつぁオレが一丁サイコーな花道をお見舞いしなくちゃ男の沽券も保てめぇ。

 というわけで、連れてきたのがグズグズ言ってるフランス娘。このグズりっぷりを吹っ飛ばすような男のラスト・ステージで女も思いの丈「愛」を叫びゃあ男だって濡れっちまゥ。
 オレがいなけりゃあ今晩寂しかろうぜ、と彼女を見つめて踵を巡らしゃ拳銃を向けた先の銃また銃。これで死ねなきゃあどうかしてる。

 アメリカ男のオレ様が野郎の生きっぷりを教えてやるぜ、というのがこれ。時代は腐れアメリカだろうとド壺のフランスにないのがこいつだ。ホントの愛をあのコに叫ばせてオレは永遠の旅に立つ。銀河も宇宙も滅びたってオレ様はこの愛を温っためながら永遠を飛び続けるぜ。

 あん?さっさと逃げりゃいいだろって?これだからガキはいけねぇ。大人の引き際には「愛」だけありゃあいいのさ。
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