ポルりん

一万年、後....。のポルりんのレビュー・感想・評価

一万年、後....。(2007年製作の映画)
1.8
タイトルの通り今から1万年後を描いた作品。


あらすじ

正一(田村勇馬)が妹と暮らす民家に突如、電光とともに1人の男(阿藤快)が現れる。怪しい男は2人の叔父だと名乗り、正一との会話によって、電波の狂いで自分が迷い込んだ「一万年後」の世界がいかに変わり果てたかを知る。


まず、本作の良かった点を挙げると設定と世界観が素晴らしい。

今から1万年後の世界にも係わらず、舞台は昭和レトロを思わせる木造家屋である。
また、日本やアメリカは遥か昔に滅んでおり、人間はかなり少数となっている。
更に、そこら辺に電波が飛び交い波長が合うと、過去の映像や亡くなった人を壁に映し出す事が出来る。

と、設定や世界観は良いのだが肝心のストーリーが無いように感じた。
ストーリーの大半が、
「これはどうやってるの?」
「こうなってるよ」

「今でも○○はあるの?」
「○○?✖✖の事かな?」
と、1万年後の説明ばかりで、その世界観を活かしたようなストーリー展開はない。

まあ、少しはあるのだが、その部分がかなり薄く感じた。

また、本作にはかなりの伏線があるにも係わらず、全く回収されずに物語が終わる。
冒頭でスタッフらしき人達が小道具をセットして、スタッフが見切ってから物語が始まるのだが、物語の最後までスタッフが登場する事がなく、何故にそのようなシーンを入れたのかが分からない。

設定や世界観が良く、一部ライディングも栄える箇所はあったのだが、それ以外はどうにも私には合わなかった。

ただ、演出や間の取り方がかなり独特なので、好き人は本当に好きになると思う。
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