まーしー

ネメシスのまーしーのレビュー・感想・評価

ネメシス(1992年製作の映画)
2.5
舞台は2027年。人間の体の一部をサイボーグ化する時代。
サイボーグの警察官が、盗まれた日米首脳会談の警備プランを取り戻そうと立ち上がる。

『ターミネーター』の影響を受けたこと間違いなしの近未来SF作品。
とは言え、舞台はジャングルや廃墟が主で、近未来感はあまりない。強いて言えば、登場人物の奇抜な髪型や服装に前衛性を感じる程度。
また、登場人物が多く、人間関係もやや複雑に感じた。

一方で、激しい銃撃戦や、主人公と組む相手が裏切るといった予想外な展開は好印象。
特に冒頭のガンアクションと爆破シーンは、製作費のかなりのウェイトを占めると思われるほど派手なもの。ちなみに、このシーンのロケ地は『ターミネーター2』の未来の戦争シーンで使用された場所だとか。

サイボーグが世界征服を企むという世界観、チープな印象を拭えないCG、登場人物の無意味な裸のシーンなど、本作には終始B級感が漂っている。そこに哲学やメッセージ性は感じられない。
90年代のB級映画らしいと言えばそれまでだが、『ターミネーター』信者の私にとっては、少しパンチが足りないように感じた。