どうして観ようと思ったか忘れちゃったけど、TSUTAYAの宅配レンタルに入れていたので。ベルナール・ジロドーが若者を心理的に操る腕は世界一だろう。他に敵う俳優が浮かばない。
不思議な話で、金持ちのジロドーが、レストランで給仕をしていたロリに目をとめて、自分の味見役にスカウトする。チーズと魚類が食べられないので、外食するときにその味見をする役だ。高級な月給、行動を共にするので服も車も一級品に慣れていく。ただし、時折絶食とか、砂漠へ行けとか、スカイダイビングをやれとか、わけのわからない命令も下る。意地の悪いこともされるので、ロリは依存しつつもジロドーに憎悪を抱いていく。
時間軸が錯綜して、絶対の結論は出ないけれど、奇妙な印象は深く残る作品。