ムラサキシャチホコ

ワイルドバンチのムラサキシャチホコのレビュー・感想・評価

ワイルドバンチ(1969年製作の映画)
4.9
カッコいいとはこの映画のためにある言葉ではないか…と思えるほどカッコいい。
オープニングのウィリアムホールデン。『動いたら…殺せ』→directed by sam peckinpawのカット、何回見ても卒倒するくらい痺れてしまう。
とにかく強盗団5人全員が激渋でかっこいい。仲違いしても最後には笑い飛ばして収まる豪快さもいいし酒の飲み方もかっこいい。そんでそれが切なかったりする。
そのカッコ良さは、壮絶なラスト前の売春宿のシーンに集約している。絶対に生き残れない死地に、囚われた仲間を助けに行く。売春宿でコトが終わってみんながそれを決心するシーン。多くの言葉はいらない。〝let's go〟〝why not〟そのひとことだけ。目ですでに気持ちは通じてる。友情なんてチンケな言葉では表せない4人それぞれの表情が最高すぎる。
メキシコの村や、いかにも民度の低い、マパッチ将軍の街で暮らしてる人々、3流賞金稼ぎたち、みんなそれぞれの世界で生きてる感がするのがすごい好き。3流賞金稼ぎはとても愛らしくいい味出している。
結局のところ最後に新たな道を進んでいく爺さんの生き方が一番かっこいいかも。
自分の語彙と文章力では残念ながらこの映画のかっこ良さは表現しきれない。