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ジョニー・マッド・ドッグのmhのネタバレレビュー・内容・結末

ジョニー・マッド・ドッグ(2007年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

第二次リベリア内戦(の後半。2003年ごろ)を背景とした、VR少年兵みたいなコンセプトの映画。
・実際の少年兵を主役に起用している。
・少年兵集団の再現。
・ただならぬ緊迫感の舌戦、銃撃戦。
・アフリカの若者ファッション。
・スタイリッシュな画作り。
このあたりが楽しめる。
アフリカの少年兵ものには欠かせない肉親を殺すプロットももちろん内包しているんだけど、こればかりはまず間違いなくすべての少年兵ものに入っているのでリアリティを追求してそうなったのか、それとも、アクション映画におけるカーアクションみたく規定演技みたいになってるのか判断つかない。もしかするとどっちもか?
個人的に認識を改めたのは、彼らのファッション性。
食うや食わずの難民キャンプではできない贅沢やおしゃれが、少年兵になればできるのだった。この映画ではヒップホップのスタイルにちょっと似てるように演出されてた。
日本でも戦後、街娼が立ったのは貧困のせいばかりではない。若さ、新しい生活スタイル、平和な時代を謳歌するためにそれが必要な手段だったというようなことが、アフリカの少年兵問題にもあったんだろうと想像する。
不幸でかわいそうなひとたちというレッテル貼ってしまうと、彼らの姿を見誤ることになる。若くて、仲間がいるのだから、毎日がつまらないことなどありえない。
戦闘の前に与えられるコカインも強烈だけど、日本兵が切り込む前に酒で景気づけしてたのとなんら変わらんよなぁ。
ウェディングドレスの兵士、ファンタジックな羽根をつけた兵士など、おしゃれな彼らを、かっこよく撮影することの是非は問われたりしないのかと心配になるくらいおしゃれな映像が多かった。
面白かった。
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