浅野公喜

アイズの浅野公喜のレビュー・感想・評価

アイズ(1978年製作の映画)
3.3
殺人の瞬間を見れるようになった女性カメラマンが主人公のジョン・カーペンターが原案・脚本を手掛けたサスペンス。カメラマン演じるのは<順位だけ競う>フェイ・ダナウェイで、他にもすごく若い<宇宙人>トミー・リー・ジョーンズ、<チャイルドプレイの中の人>ブラッド・ドゥーリフ等が出演。

何故殺人の瞬間が見れる能力を得たのかという謎は最後まで解明されず、主人公の周りで起こる殺人事件の犯人の正体もこれといった明確な伏線が用意されず唐突、ショックシーンも控えめではありますが犯人が主人公にとっては重要な人物だっただけにエンディングは切なく、ヒートウェイブやKC&ザ・サンシャインバンド等のディスコが流れる中行われる写真撮影はマンハッタンの街中で燃える車をバックにモデル達にキャットファイトさせる等斬新&華やかで、所々に登場する写真もヘルムート・ニュートンが手掛けただけにお洒落でロキシー・ミュージックのジャケットの如し。

当初フェイ・ダナウェイの代わりに主役を演じるはずだったバーブラ・ストライサンドが歌う主題歌「Prisoner」もちょっと歌謡曲的な叙情味が有り、傑作とまではいかなくても光る点は幾つか有る忘れがたい作品です。
浅野公喜

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