せみ多論

プラダを着た悪魔のせみ多論のレビュー・感想・評価

プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)
4.0
アンドレアが自らにミランダを重ねた時に、彼女がどう動くのかは非常に見ごたえがあった。
アンドレアは仕事をうまくこなす、恐らくこのまま行けば第二のミランダとなりうる。
あとはそれを彼女が選択するかどうか、結果として、彼女は悪く言えば予想通りの選択をしたわけだけれども。
ただこれを、正しい選択と考えるのではなく、一つのやり方と考えた方がしっくりと来る気がした。
ミランダはミランダの、アンドレアにはアンドレアの選択、人生、大切なものがある。そこにどっちが上だ下だ、幸福だ不幸せだなどと言うのはナンセンスであって、まさにラストで行きかう雑踏の様に十人十色の良さがある。アンドレアは面と向かって微笑みかけ、ミランダは知らないふりをしておいて後ろから微笑む、それが彼女らの選択であって良さだと感じた。ただ真摯に自らの選択をすることの大切さを説く映画、とても素敵な映画だと思いました。
あとメリル・ストリープの演技は抜群に良かった。彼女はまさに最高の役者、演者であって、あまり悪口を言いたくないけれども、何をやって同じにしか見えないような輩とは一線を画す。本当に彼女は素敵です。
もちろんアンハサウェイも素敵でしたよ。
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