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プラダを着た悪魔のmizukiのレビュー・感想・評価

プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)
4.4
中学生の時にみて以来、久々にちゃんとみた。当時はただかっこいい〜って思ってたけど、これ題の通り本当に悪魔の話なんだね。ただ美しいとか可愛いとかじゃ、雑誌を続けていくことはできない。いつも読者に刺激を与えるためには、みんなが好きなものを肌で感じる洞察力と、新たなものを好きにさせるある種の傲慢さ・カリスマ性、いずれも必要なんですね。上映当時は特に、雑誌は流行を作るものの代表だったよねたぶん。
服に限らず、流行は追う側より潮流を作る側にいた方が絶対楽しい。流行ってる時点でもう古い(アンドレアは"服に疎くてダサい人"みたいな描かれ方をされていたが、ほんとに無頓着なら青いセーターは着ないし、そもそも物書きだから人はよくみてると思うし、人並みに流行は押さえていた方なのでは?と想像できます)。本質を見抜く洞察力を養う努力は怠らず、自分が信じたことを頑なにやり続けていく方がはるかに新しい。流行はまだ作れていないけど、常に新しいことをしようとすることにおいてはちゃんと自信ある。結果が目に見える人なんて一握り。有名になりたいんじゃない、ただの社会貢献?笑 …なんかそういう態度を「奇を衒ってる」と言われることもあるけど、そういう生き方しかできないからまじうるさいっすね 世の中の人はみんな退屈な日々の中刺激を欲してる。それはわかっているから、「見たいものを見せてあげる(『ヘルタースケルター』)」んじゃんね。望まれたように生きることしかできない。それを"楽しい"と信じ込み実際楽しんじゃうことくらい、我々のような人間には容易いことだよね〜 ただ、高みの見物で口開けて待ってるだけなのは正直すごいむかつく〜〜自分は無傷のまま文句ばっか言っててすごいね。冷酷だね。でもいいよそれが私が世の中に対してできる数少ないことだし〜 私が初めて神様だと思った人間、中田ヤスタカさんがPerfumeの『宝石の雨』に書いたことってそういうことなんだろうなって、最近やっと少し理解した(刺激を欲してただ待ってるだけの人たちに、ちゃんと供給していくよ、他の供給しようとしている人の力にもなるよという意志の曲かなって)。サービスサービス
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