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喜劇 男の泣きどころのkossのレビュー・感想・評価

喜劇 男の泣きどころ(1973年製作の映画)
3.8
瀬川昌治のウィットが全編に遍在する。クレジット・オープニングの黒塗りにはじまり、生真面目な刑事のポルノ取締、戦友の友情、インポンツと夫婦仲、ストリッパーの恋心という物語。そこにポルノの巨匠に笠智衆という配役を松竹で行うという見事なエッジを効かす。

たが、ストリッパー三部作の第一作であり、何より太地喜和子の映画だ。おきゃんで純情で優しい女、べべ・モンロー。躊躇ない脱ぎっぷりからレズビアンショーまで、警察で啖呵を切り、美容院でお釜を被り尾行を撒き、日傘を差して振り返り、母親の死に泣き伏し、恋心を吐露するのに好きな男が横で寝ても何もしない。はまり役とも言える女優太地喜和子の魅力があふれている。
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