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バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2のmickeyのレビュー・感想・評価

4.9
最高の続編。
本作が描く未来描写はホバーボードを始め魅力的でしたが、同時に所見時に小学生だった自分にとっては、とても怖い印象がありました。
前作は「自分の存在が消える怖さ」でしたが本作は明確に「命を狙われる怖さ」があったからです。1で粗暴だけど間抜けなガキ大将のビフが、本作ではマーティを殺す気満々なんです。
これは結構ショックでしたね。

また、この映画で「スポーツ年鑑」という本を知りましたが、高校生が未来でスポーツ年鑑を買おうとする思考ってすごくないですか?(いや、もちろん脚本を書いているのは大人ですが)
この選択でマーティの世界線がとんでもない事態になりますが、前作にはないマーティの黒い部分を見た気がします。正直、ビフのマッドマックスな現実パートよりも、そこに至るまでのマーティの選択に強い不安感を覚えながら観ていました。
考えてみると、1と3のマーティは完全に巻き込まれ型でしたが、本作は彼自身の選択により招いた事態であり、よりマーティの内面にフォーカスされた作品だと思います。そして、大人になって本作を見返すとマーティの弱さにも共感できました。

55年パートに入ると、しんどかった空気から解放されたのと1の舞台裏を覗き見る新鮮さに心が躍り、本を燃やして自分の過ちにけじめをつける場面にほっとしました。
中盤以降は画的にもダークで小学生の自分には「ヘビー」でしたが、それだけマーティに感情移入して観ていたんだと思います。

P.S.「ドクのデロリアンは何で140km出してないのに、雷だけでタイムスリップしたの?」と質問して親を困らせた記憶があります。
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