ぽんぽこ

旅の重さのぽんぽこのレビュー・感想・評価

旅の重さ(1972年製作の映画)
4.2
なんか面白そうな映画ないかなぁとHuluを漁っていたら、“素九鬼子〟の名前が目に入り、以前『パーマネント・ブルー/真夏の恋』という映画を観たかったのですが、無くて最寄りの図書館の方が、わざわざ大阪府が所蔵している図書館から取り寄せて頂き、書籍を読んだのでした。
『旅の重さ』見つけて良かった。


16歳の少女(高橋洋子)が家出する訳は男出入りの激しい絵描きのママ(岸田今日子)の鬱陶しさなのか、少女は四国の旅に出るのです。
田舎の風景が広がる緑と海。
娘がいる私は、のっけからハラハラしました。
そんな、軽装でヒッチハイクしたり、真っ裸で川に入ったりして変なオジサンに襲われるでという親心です。
旅先では、さまざまな人と出会います。
親切な人、痴漢してくる人。盗人。
少女は少女なりに考えて生きる為にひたすら歩くのです。
足摺岬の近くで出会った旅芸人の一座。
座長の三國蓮太郎、渋くてカッコいいです。
無理矢理ダンスに付き合ったのに、なんか知らんけど、女に嫉妬されて髪の毛掴まれるし。
仲良くなった女子と親密な仲に…。

一座とは、別れて再び一人旅。
疲れ果てて、行き倒れているところへ1人の男が…。
魚の行商人、木村(高橋悦史)が家に連れて行ってくれて介抱してくれるのでした。
余談ですが、実家の隣に以前住んでた家の旦那さんが高橋悦史の親戚って昔、聞きました。
顔も似てました。


とても親切なおじさん。
少女に根掘り葉掘り聞かないし、父親が居ない少女はいつしか、惹かれていくのでした。                   読書好きの意気投合した少女(秋吉久美子)。                  自分の分身みたいな少女は何を思って暮らしていたのでしょうか。          小説の世界と自分の今の暮らしが余りにもかけ離れているのを悲観したんやろか。
ある日少女が、、、


そして、自然といつの間にか男と一緒に暮らし始めるのです。
先の事なんて、分かりません。
少女の顔はなんとも言えないピカピカの笑顔で、すっかり田舎に溶け込んでいたのでした。


不思議な映画でした。           若さって貴重やな。
トラブルさえも眩しいわ。         『旅の重さ』生きてる実感、生きてる重み。


高知にまた無性に行きたくなりました。
ぽんぽこ

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